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1937年
秋冬コレクション

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"Don't kill, don't be killed"
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2007-01-08 (占領27日目)

[ラーベの日記][国際委員会][所行無情] 暴動など起こさないで欲しい


ラーベの日記の日本語訳、「南京の真実」(講談社・平野響子訳)1月8日の項には、ちょっと不可解な誤訳があります。暴動なんか起きていません(笑)。そこで、英訳本をまず引用することにします。
8 JANUARY

  Mr. Fukui brings me news that Dr. Rosen, Htirter, and Scharffenberg will be arriving tomorrow with two gentlemen from the British embassy Dr. Rosen's and Hürter's houses are in good shape, as is the German embassy All that was stolen at Dr. Rosen's were his automobile , a bicycle, and various bottles of liejuor. I don't know how things look at the Englishmen's homes. Scharfenberg's house, which lies outside the Zone, has been badly looted. Scharfenberg will have to live at Hurter's. The unpleasant part is that neither of these houses has water or electricity. I wrote Fukui another letter to that effect. I've heard that the gentlemen from the American embassy are also without water or light. They're all freezing, sitting around a large fireplace at the embassy It's beyond me why they don't simply demand that the Japanese proviide water and power.

一月八日
ローゼン、ヒュルター、シャルフェンベルクの三氏が、明日イギリス大使館の二人といっしょに南京にくると福井氏が知らせてくれた。ローゼン、ヒュルターの家はどちらも無事だ。ドイツ大使館も。ただローゼン家からは車と自転車、それから酒が数本< いろんな酒が盗まれた。イギリス人の家の様子はわからない。シャルフェンベルクの家は安全区の外だったこともあって、ひどい荒らされようだった。ヒュルターの家に泊めてもらわなければなるまい。こまったことに、どこも電気や水がとまっている。そこで福井氏にまた手紙を書いた。アメリカ大使館の人たちの家も同じ状態らしい。みな、寒い寒いと言いながら、大使館の大きな暖炉にへばりついているという。電気や水が使えるよう、日本軍に要求すればいいと思うのだが。 単純に要求すればいいのにしないのは、わたしには理解できない
ラーベは、これまでの日記で分かるように再三、安全区の電気と水の供給を要求している。アメリカ大使館の人たちも要求すべきだ、と。

  I've already received Fukui's assurance that the Japanese embassy will allow new automobiles to be brought from Japan for the gentlemen at our embassy and presumably at other embassies as well, to replace the cars that were stolen.

福井氏が確約していうには、日本大使館が国から新しい車を取り寄せるそうだ。ドイツ大使館に、おそらく他の大使館にもだろうが、盗まれた車を弁償するという。

  The rumor has spread among the Chinese again today that Chinese soldiers are about to retake the city. In fact, the claim is that Chinese soldiers have already been spotted inside the city. The first result of this was that all the many little Japanese flags decorating the huts and houses inside the Zone vanished; even the Japanese armbands that all Chinese wear disappeared, and as Mills has just told me, a sizable group of refugees has come up with the idea of attacking the Japanese embassy.

今日、中国人の間で、中国兵たちが南京を奪いかえそうとしているという噂が、またもやひろまった。それどころか、市内で中国兵の姿をみかけた、という話まで出ている。噂のせいでまず、安全区の家々に飾られていた小さな日の丸がそっくり姿を消した。日本の腕章も。中国人のほぼ全員がつけていたのだが。そしてつい今し方、ミルズが教えてくれたところによると、相当数の難民が日本大使館を襲おうと考えていた 考えるようになったという。

  The least insurrection on the part of any Chinese will be punished by death. We're happy that thus far our Zone has remained perfectly quiet and can only hope that we are spared such tragic events.

(誤訳):このときのささやかな暴動に加わった人たちは死刑になった。
このときのささやかな暴動に加わった人たちは死刑になった。 中国人側のものならみな、どんなに小さな反抗でも死をもって罰せられる。(暴動など起こらず)いままで安全区が平穏でいられて、本当によかった。どうかこういう悲惨なことにならないようにと祈るばかりだ。
"will be punished by death" 暴動は起きていない。

この、誤訳による「ささやかな暴動事件」はwebでも話題になったようです。
http://t-t-japan.com/bbs2/c-board.cgi?cmd=one;no=3854;id=sikousakugo#3854


なお、英語訳本には日本語訳本にない記事があります。日本の12月15日付けの記事をベーツ氏から貸して貰ったとのことです。
LATER
  In a Japanese newspaper lent me by Dr. Bates, I found the following article:
The Tokyo Nichi Nichi of 17 December 1937 Returning Normalcy
Chinese Merchants Prepare for Business:

  Nanking, Dec. 15. With the city of Nanking having been cleared of the Chinese looters, an early return to normalcy is expected as the Chinese merchants, now back from the refugee zone, are busy preparing for reopening their shops. Peace and order in the city is maintained by the Japanese Gendarmerie authorities, who posted guards at the important Chinese government structures including the Executive and Legislative Yuans, the Finance Ministry, the Central Military Academy and the Central Aviation School.
(南京12月15日。中国人略奪者の手で何もかも空っぽになった南京の街が早くも正常化したことは、中国人商人たちをみればわかる。難民区から戻って店の再開準備に忙しい。都市の平和と秩序の維持は日本軍憲兵司令部の手で進められているが、司令部では次のような主要中国側政府建造物に護衛兵を配置している。立法行政院、財務省、中央軍官区学校、中央航空学校など。)
※)護衛がついた建物は日本軍が接収使用した建物。

軍新聞班発表の内容とはいえ、まるで御伽の国のお話、ラーベはさぞかし腰を抜かしたことでしょう。
思い出すのは大本営発表、そして間近では、イラク情報相サハフ氏がバクダット陥落直前の空爆下、西欧側記者たちを案内して記者会見した姿。(彼は自殺した)。

[ヴォートリンの日記][戦況と民衆][所行無情] ヴォートリンの耳には別の噂

1月8日のヴォートリンの日記
  1. 帰宅する人は増えているが・・・
  2. 男性でさえ、いまの居住地域に留まるのは不可能
  3. 金がなければ若いきれいな娘をだせ
一月八日 土曜日
 きょうは寒く、陽が出なかった。十分な夜具や衣服をもっていない人たちは病気に罹るだろう。
 キャンパスの外はあまり落ち着いた状況ではないが、帰宅する人はますます増えている。キャンパスにはいまでは五〇〇〇 人ほどが残っているだけだ。

 キャンパスの西に住んでいる陶は、家族とともに東の中庭で生活していたが、けさ家から戻ってきて、いつなんどき兵士たちが押し入って金銭を要求するかもしれないので、男性でさえ、いまの居住地域に留まるのは不可能だ、と言っている。

 渡す金がない場合は、兵士たちは、「花姑娘」〔中国語は妓女の意味〕つまり若いきれいな娘を見つけてこいと強く要求する。彼の話では、家には何一つ残っていない。ドアや窓ぐらいは残っていてほしいと念じながら帰宅したのだが。
  1. キャンパスから三つの方角に火災
  2. ベーツが見せてくれた電報と金陵大学職員の移転
  3. 日本大使館の高頭氏(ラーベ日記では高玉氏)が被害届けを出せと
 午後、日本大使館の高頭が訪ねてきて、学院や個々のアメリカ人がこうむった損害の賠償請求を出すようわたしに促した。彼が同伴してきた通訳は、中国人教職員の被害については考慮しないことを明言した。学院の被害は軽微だった(おそらく、全部でドア六枚が打ち壊された程度)ので、請求に加えるつもりはないことを伝えた。

 個人的な被害については、損害をこうむったのはアリス・モリス一人だけだ。他の外国人の財産はすべて南山公寓の屋根裏にしまい込んだので、見つけられなかった、というか、まだ見つけられていない。
  1. 高頭氏に街路の警備を要請。要するに警備兵はキャンパス内に入るな、ということ。
 きのうアメリカ大使館代表の接待用の卵一〇個を贈って高頭〔日本大使館〕に思を売ったので、思いきって彼の力を借りることにした。警備兵が漢口路と寧海路を警備してくれれば、キャンパスはわたしたちが責任をもっということを、彼から上手に警備兵に伝えてもらおうと考えた。昨夜九時から一〇時までの聞に警備兵二人が養鶏場に行き、殺すぞとばかりに使用人を脅かしたので。
  1. 日本兵が『便衣』を欲しがっているという噂
    ラーベが聞いた噂とは違う。
 いろいろな噂が野火のように広がっている。中国軍が南京の近くまできている、日本軍が、変装して逃げられるように中国人の衣服を借り集めている、などなど。なるほど、民間人の衣服を欲しがっているのだろうが、おそらく、もっと真実に近い動機をいくつかわたしは知っている。
  1. 2日たてば良くなると、何の根拠もなくいう高頭氏。
 高頭に、いつになったら南京に平和が回復し、避難民が帰宅できるようになるのか、と尋ねると、「二日ぐらいしてからだ」という答えだった。農村からやってきた女性たちが言うには、ぞっとするような状況になっていて、彼女たちは、ともかく身の安全を図るため、自分の体を実際に地中に埋めなければならなかったそうだ。
  1. 王師伝を捜しにいく
  2. 新街口のありさま
 後ほど、わたしたちは新街口に行った。目抜き通り(中山路)の両側にあった多くの店が焼けてしまい、焼けずに残った店は軒並み掠奪に遭ったようだ。道路にトラック二台が停まっていたが、掠奪品が積み込まれている最中だった。
  1. キャンパス内の警備は私たちがやってる、と伝える
 六時三〇分から七時三〇分までおこなわれたスタッフの礼拝集会のあと、王さん、トゥワイネンさん、それにわたしとで警備兵に会うため校門まで出向いた。警備兵は毎日交替している。主な目的は、キャンパス内の警備にはわたしたちが当たっていることをそれとなく彼らに伝えることだ。
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